ドローンに使用されるGPSとは?

ドローンを飛行させる際、特に初心者のうちは目視飛行をしていて機体を見失ってしまうことがあります。そんな時にあると便利な機能がドローンのGPS機能です。
この記事では、ドローンに搭載されているGPSの特徴と、飛行時における注意ポイントについて紹介したいと思います。

GPSとは?

「GPS」とは「Global Postitioning System(グローバル・ポジショニング・システム)」の略で、全地球測位システムを意味します。
24個の衛星から発せられる電波のうち、地平線上で受信可能な衛星からの複数の電波の到達する時間差を利用して受信機の位置情報を割り出しています。
GPS衛星はおよそ2万キロの高さを秒速3.87kmの速度で飛行しており、およそ12時間で地球を一周します。
GPSは、現在地球の周りを約30機ほどが飛んでおり、上空には4機以上の衛星が存在するようになっています。
このGPSの人工衛星が発信する信号を使い、GPS端末で受信を行うことで、その場所の位置を特定することが可能になります。

GPSの注意点とは

GPSが搭載されたドローンでは、自分の位置情報を自動的に計算し、常に特定の位置でホバリングをしてくれるという性能を搭載しており通常利用するには大変便利なGPSですが、状況により正確な位置情報が取得できない状況に至る場合があります。
もしGPSが受信できないような場所でドローンを飛行させた場合GPS機能が有効にならず、風が吹くとそのまま流されていくということになりますので、注意が必要です。

GPSの受信が難しい場所【山や建物等】

本来GPSシステムは地球外周を高速で移動する衛星の電波を4つ以上受信することで位置を割り出しています。
GPS信号は空から受信しているため、当然見通しが悪い場所では、GPS信号の受信も難しくなります。
山の中や谷、滝があるような場所、ビル等で地平線付近からの電波が届かない場合、受信できるGPS衛星の数が限られるため、正確な位置情報が得られなくなります。
また、屋内で飛行する際にも同様にGPS信号が得られない状況となります。
特に森林などでは、GPSがオフになり風に流された瞬間、どこに行ったのか分からなくなる可能性がありますのでなるべく周囲に何もないような場所を探すことや、事故を防ぐためにもGPS衛星の電波が十分に確保できない不安定な環境の場合、時として「飛行をしない」判断も必要となります。

GPSの受信が難しい場所【ビルや地面の反射波】

電波の遮蔽以外にGPS情報を狂わせる原因としてあげられるのが、反射による影響です。
本来GPSシステムは複数の衛星からの直接の電波を受信する時間差で位置情報を計算している関係から、それらを反射した電波を受信してしまうと実際の位置とは異なる位置情報を算出してしまう場合があります。
そのため、このような場所でドローンを飛行させる場合には、GPS信号の状況などを注意して確認するようにしましょう。

GPSが切れた時のために

GPSは位置情報を得るに非常に便利なシステムですが、時に正確な位置を把握できない状況に陥る場合があります。
とはいえGPSが使用できない状況でも飛行を行わなければならない状況に至ることもしばしばあります。
「周囲に何もないのにGPSが勝手に切れてしまった」という話も時々あり、ドローン操縦者は常に不測の事態にも対応できるようにしなければなりません。
GPSが切れてしまった場合でも、落ち着いて対処できるようになるために、普段からGPSがオフの状態での操作にも慣れておくことが大切です。
自身でフライトモードを変更できるのであれば、GPSを切り、操縦の感覚をつかむようにしましょう。

まとめ

今回は、GPSの特徴や注意点について紹介しました。
GPSはドローンの安定飛行に関わる重要な機能となっています。
ドローンを飛行させる際には、どのような場所でも、GPSの受信状況は常に確認するようにしましょう。

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